勉強法

中学生が「自分から」机に向かうには?やる気スイッチを科学的に入れる方法 

この記事は約4分で読めます
中学生が「自分から」机に向かうには?やる気スイッチを科学的に入れる方法

「中学生が自分から勉強しない」と悩むと、つい本人のやる気や性格のせいに見えてしまいます。
けれど実際には、勉強を始めるまでのハードルや、親の声かけによる反発が関係していることもあります。

はぁ……。今日もまた言っちゃった。「いつまでスマホ触ってるの!勉強しなさい!」って。言えば言うほど、ポココの顔が険しくなるのは分かってるんだけど。

だって、言われるとやる気がなくなるもん。自分でも「やらなきゃ」とは思ってるよ。でも、何から手をつければいいか分からないし、ソファから立ち上がるのが一番難しいんだ。それに先に「勉強しなさい」って言われると、なんだかやる気が一気に消えちゃう。

リビングの「勉強しなさい!」が止まらない…。
またケンカになってしまったと悲しい気持ちになってしまう…。
やらなきゃいけないのは分かっているはずなのに、なかなか机に向かわない…。

そんなお悩みを抱える保護者の方も多いのではないでしょうか。

やる気の有無は性格のせいではありません。
実は、「やる気」というのは動いた後にしかやってこないという脳の仕組みがあります。そして、先に「やりなさい」と言われると反発したくなるのは、心理学でも知られている現象なのです。 

えっ、やっぱり、言えば言うほど逆効果になる心理的な理由があるの?

やる気を奪う「心理的リアクタンス」と、やる気の正体「作業興奮」

人間の心理には「心理的リアクタンス(※1)」というメカニズムがあります。
これは、人から行動を強制されると、自分の自由を守るために無意識に反発してしまう現象です。

さらに教育心理学では、人は「自分で決めた」と感じることで初めて高いモチベーション(内発的動機)が湧くという「自己決定理論(※2)」が知られています。

そう、それ! 自分で決めたいのに、先に言われるとやる気が一気に消える。やる気があった時ほど、言われるとやりたくなくなるんだよね。

さらに、行動とやる気の関係を考えるうえで参考になるのが「作業興奮」だよ。下の表を見てみてね。

〈表〉💡 今回の科学的エビデンス(原因の分析)

科学的アプローチ提唱者・年代(※出典)中学生の家庭学習における意味
① 心理的リアクタンス(※1) ジャック・ブレーム(1966年)親から「勉強しなさい」と強制されると、反発したくなる心理。
② 自己決定理論(※2) エドワード・デシら(1985年)他人の指示ではなく「自分で決めた」と感じることで、学習への意欲が高まりやすくなる。
③ 作業興奮(※3)エミール・クレペリン(1902年)「5分だけ手を動かす」と、脳が活動モードに入り、後からやる気が出やすくなる。

(※3:作業興奮とは、やる気が出てから行動するのではなく、行動を始めることで脳が活性化し、後からやる気が高まる現象です。まずは短時間でも手を動かすことが大切とされています。)

つまり、「やる気が出たらやる」のではなく、「自分で決めて、5分だけ手を動かすからやる気が出る」のが正解です。

ポココのやる気を引き出す声かけとしては、「勉強しなさい」ではなく、本人の自律性を奪わない工夫が必要だね。

確かに。「数学のワークを10ページやる」と思うと絶望するけれど、「机に座って教科書を開く」だけなら自分で決められるし、それくらいならできるかも…。

ハードルを地面まで下げる「スモールステップ法」

なるほど。本人の選択を尊重しつつ、まずはその「5分」を始めさせることが大切なんだね。具体的にはどうすれば良いの?

キーワードは「ベビーステップ」!以下の3つのステップで、家庭学習のハードルを徹底的に下げてみてください。

1.儀式を決める

「机に座って水を一口飲む」など、勉強の前の決まった動作を作る。

2.制限時間を極短にする

「2分だけ単語を見る」と決めてタイマーをかける。

3.アウトプットから入る

教科書を読む(インプット)より、クイズを解く(アウトプット)方が脳は覚醒しやすい。

クイズ形式ならゲームみたいだし、教科書を延々と読むより楽に進められそう!

「どこスタ」で、やる気の火を絶やさない

少し希望が見えてきました!でも、これを毎日親が管理して声をかけるのは、また反発されてお互いストレスになりそう…。来月には定期テストもあるし、その先の高校受験も控えているのに、本当に親は口出ししなくて大丈夫かな?

そんな時は、家庭学習において「タブレットなどを使ったデジタル教材」を上手に頼ってみましょう!

親が指示を出す代わりに端末を間に挟むことで、ツールが親子のクッション役になってくれます。一般的なデジタル教材には、中学生が自分から学習を始めやすくなる3つの特長があります。

・「とりあえず5分」から始められる設計

紙のテキストだけをいきなり開くよりも、まず短い動画やクイズから入れる教材は、最初の「5分の行動」を引き出しやすくなります。

・コンパクトなアウトプット学習

選択式のクイズ形式など、短時間でサクサク進む学習ができるため、解く楽しさが脳を刺激し、気づけば「作業興奮」によって学習が継続しやすくなります。

・視覚的なスケジュールや進捗の確認

「今日何をすればいいか」が画面でパッとわかるため、子どもが自分のペースで進めやすく、親も「やっているのかな?」と余計な口出しをせずに済みます。

親に「やりなさい」と言われるとイライラするけれど、画面に「今日のメニューはこれ!」って出ているだけなら、自分のペースで進められる気がする!それならちょっとやってみようかな。

「勉強しなさい」と怒鳴る代わりに、デジタル教材に任せてしまえば、お互いにストレスなく見守れそうですね。

もし、まずは手軽にその一歩を踏み出してみたいのであれば、中学生の自宅学習をシンプルにサポートするデジタル教材「どこスタ」がぴったりだよ!

まとめ 親ができる最強のサポートは「環境作り」

勉強しない中学生を見ると、「やる気が足りないのでは」と感じてしまうかもしれません。しかし実際には、心理的な反発や行動を始めるハードルが原因になっていることも少なくありません。

「やる気がない」のは根性の問題ではなく、脳の仕組みと接し方の問題です。「勉強しなさい」と言う回数を増やすよりも、「始めやすい環境」を整えることが、家庭学習を続ける近道かもしれません。

どこスタでは、動画でポイントを確認し、紙のテキストに書いてアウトプットする流れで学習を進められます。
「何から始めればいいか」が見えやすいから、家庭でも最初の一歩を踏み出しやすくなります。

お子様が「自分の意思で、まず少しだけやってみる」きっかけづくりとして、どこスタを活用してみませんか?


提供・運営:

中学生が「自分から」机に向かう仕組みとは?

どこでもスタディについて詳しく見る

FAQ

中学生が自分から勉強しないのはなぜですか?

中学生が自分から勉強しない原因は、やる気の問題だけではありません。勉強を始めるハードルが高かったり、「勉強しなさい」と言われることで反発心が生まれたりすることがあります。

「勉強しなさい」と言うと逆効果になることはありますか?

あります。心理学では「心理的リアクタンス」と呼ばれ、行動を強制されると自由を守ろうとして反発したくなる傾向があるとされています。そのため、強い指示よりも本人が選べる環境づくりが大切です。

中学生のやる気を引き出すにはどうすればいいですか?

最初から長時間の勉強を目指すのではなく、「机に座る」「2分だけ単語を見る」「クイズを1問解く」など、小さな行動から始めることが大切です。行動を始めることで、後からやる気が出やすくなります。

家庭学習を続けるために親ができることは何ですか?

親が毎回管理したり注意したりするよりも、子どもが自分で始めやすい環境を整えることが大切です。「何をするか」が分かりやすい教材や、短時間から始められる仕組みを用意すると、親子のストレスも減らしやすくなります。

デジタル教材は家庭学習に役立ちますか?

デジタル教材は、学習開始のハードルを下げやすいという特徴があります。電源を入れるだけで学習を始められたり、進捗状況を視覚的に確認できたりするため、自分のペースで家庭学習を進めやすくなります。


■ 研究・調査出典 

・ Jack W. Brehm (1966) 『A Theory of Psychological Reactance(心理的リアクタンス理論)』 

・ Edward L. Deci / Richard M. Ryan(1985) 
『Intrinsic Motivation and Self-Determination in Human Behavior(人間の行動における内発的動機づけと自己決定)』 

・ Emil Kraepelin (1902) 『Die Arbeitskurve(精神機能に関する研究/作業曲線)』 

記事監修者

記事監修者

上沼 真也

5,000名以上の中学生を指導した経験から、デジタルとアナログを掛け合わせた「自宅学習の最適解」を提唱。

ICT教育の専門家として中学生の学習の悩みに寄り添い、最短ルートで目標達成を支援する知見を発信します。