▶〈前編〉中学生が休日にだらだらして勉強しない理由と、親の接し方はこちら
休日にだらだらして勉強しない中学生には、「勉強しなさい」と繰り返すよりも、始めるハードルを小さくし、本人がタイミングを選べる声かけが役立ちます。
たとえば「ワーク1ページが終わったらゲーム」「やるなら夕飯前とお風呂後、どっちがいい?」など、行動科学の考え方を家庭で使える形にすると、勉強を始めるきっかけを作りやすくなります。
この記事では、プレマックの原理とナッジの考え方を使った具体的な声かけを紹介します。
休日に勉強しない中学生には「好きなことの前に少しだけ」
ゲームやスマホなど普段よくする行動を「小さな勉強のあと」に置くと、勉強を始めるきっかけを作りやすくなります。
中学生にとって『スマホを見る』『ゲームをする』は、放っておいてもやる大好きな行動ですよね。一方で『勉強する』は、できればやりたくない行動だと思います。
プレマックの原理では、『好きなことをする前に、まず小さな学習を終える』という順番を作るのです。
✖「いつまでゲームしてるの!先に宿題やりなさい!」(強制)
〇「そのゲーム始める前に、数学のワークを1ページだけ終わらせておかない?終わったらゲームに戻っていいよ。」(プレマックの原理)
「今はやりたくない」と言われたら、本人にタイミングを選んでもらう
「今すぐやりなさい」と指示するより、本人が取り組む時間を選べるようにすると、勉強を始めるハードルを下げやすくなります。
ポイントは、親が答えを決めてしまうのではなく、子どもが選べる余地を残すこと。
選択肢を整理して、行動しやすくするのがナッジの考え方です。
休日の声かけで大切な3つのポイント
プレマックの原理やナッジは、子どもをうまく動かすためのテクニックではありません。大切なのは、子どもの気持ちを一度受け止めたうえで、「どうする?」「何ならできそう?」と本人に考えてもらうこと。そのうえで、必要に応じて小さな選択肢を用意し、動き出しやすい環境を整えます。
① 最初から長時間やらせない
「1時間勉強しよう」ではなく、まずは「10分」「ワーク1ページ」など、本人が「これならできそう」と思える量から始めましょう。
② 親がすべて決めない
「今すぐ数学をやりなさい」と決めるより、「何からやる?」「いつならできそう?」と本人が決められる部分を残します。
③ 「1ページだけ」の約束を守る
「1ページだけ」と言って始めたのに、終わったあとで「じゃあもう1ページ!」と追加すると、次から「どうせ増やされる」と感じてしまうことがあります。最初に決めた量が終わったら、まずはそこで区切りましょう。
こんなとき、なんて言う?休日の声かけ早見表
| 子どもの様子 | 反発を招きやすい声かけ | おすすめの声掛け |
|---|---|---|
| ゲームを始めようとしている | 先に宿題を全部やりなさい! | ゲームやりたいよね。 その前に、ワーク1ページだけならできそう? |
| 「今はやりたくない」と言う | 今やらないとダメ! | 今はやりたくないんだね。今日はどうする? やるなら、いつがやりやすそう? |
| だらだらして動き出せない | いつまでだらだらしてるの? | 今日は疲れてる? できそうなことはある? |
| 決めた分の勉強ができた | せっかくだから、もっとやりなさい | 決めた分できたね。どうする? 今日はここまでにする? |
【まとめ】「勉強しなさい」より、始めやすいきっかけを作ろう
休日にだらだらしている中学生を見ると、つい「勉強しなさい」と言いたくなるものです。
しかし、最初から長時間勉強させようとするより、「ワーク1ページ」「10分だけ」など小さく始め、本人がタイミングを選べる声かけの方が、行動のきっかけを作りやすくなります。
プレマックの原理やナッジは、子どもを思い通りに動かす方法ではありません。
本人が「これならできそう」と思える環境を、親がそっと整えるためのヒントとして活用してみてください。
提供・運営:
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FAQ
中学生に「勉強しなさい」と言わないと、本当に勉強しなくなりませんか?
一方的に指示しないことと、完全に放っておくことは同じではありません。「いつやる?」「何から始める?」と、本人が決めやすい声かけに変えることで、自分で動く練習をサポートできます。
ゲームの前に勉強させるのは、ご褒美で釣ることになりませんか?
ゲームを新たな報酬として与えるというより、普段から行っている好きな行動を、小さな学習の後に置く考え方です。最初は「ワーク1ページ」「10分だけ」など、無理なく終えられる量から始めましょう。
「夕飯前とお風呂後、どっちにする?」と言っても「どっちも嫌」と言われたら?
無理に二択から選ばせる必要はありません。「今日はどうする?もしやるなら、いつならできそう?」と本人の考えを聞き、量や時間を一緒に決めてみましょう。
どれくらいの勉強量から始めればいいですか?
最初から長時間を求めるより、「10分」「ワーク1ページ」など、本人が「これならできる」と思える量がおすすめです。まずは始める経験を積むことを優先します。
休日にまったく勉強しない日があっても大丈夫ですか?
休息が必要な日もあります。学校生活や部活の疲れも考えながら、休む日と少し学習する日を本人と相談して決めることが大切です。
■研究・参考文献
・Premack, D. (1965). Reinforcement theory.
・Thaler, R. H., & Sunstein, C. R. (2008). Nudge: Improving Decisions About Health, Wealth, and Happiness.















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